新年初詣のまとめ【追記あり】

 いっぱい行くと色んなご利益があるともいうのでいっぱい行きました。三箇日で参りに行った寺社の紹介でもと。


1)素盞嗚神社

 近所の神社その一。本来は地域の名前が頭に付いている。江戸時代までは本地の牛頭天王も祀っていたが、神仏分離令スサノオのみとなった。祇園信仰系統の神社であることは間違いないと思う。摂社に津島神社があるので津島信仰かも。
 それほど大きい神社ではない(公園併設)が、お焚き上げもしており参拝の列ができているなど地元民の信仰心は厚いようだった。お神酒と甘酒のお振る舞いを頂いた。


2)神明社

 近所の神社その二。こちらも地名が頭に付いている。ちょっとした遺跡の上に建てられている。昔、この辺りは伊勢神宮の御厨があったので何か関係がありそう。
 私が行ったときにはすでにあとの祭り状態で片付けをしているところだった。お神酒とおつまみの竹輪を頂いた。


3)菟足神社

  • 祭神:菟上足尼命
  • 創祀:686年
  • 社格延喜式内社、旧県社

 菟上足尼命は第八代孝元天皇の子孫、葛城襲津彦命四代の孫にあたる人物。第22代雄略天皇の治世に穂の国(東三河)の国造に任ぜられた。初めは浜辺の鎮座していたが、天武天皇の治世に現在の位置に移された。神徳は無病息災、延命長寿、商売繁盛とされている。
 御神名に「菟」の字が入っていることから社紋も丸に兔。県内ではおそらく唯一のウサギに縁の深い神社。拝殿の中には大きなウサギの神輿が置いてある。これは近くにある前芝神明社から頂いたものらしい。*1前芝神明社では毎年干支の神輿を作っているそうだ。
 名鉄の初詣キャンペーンの広告にも卯年に因む神社として推されていたが、そんなに混んではいなかった(2日だということもあるが)。


4)五社稲荷社

 1747年に社殿を改築した記録があるので創立自体はそれ以前と思われる。1830年伏見稲荷より五神を勧請した。神徳は五穀豊穣、商売繁盛、福徳円満とされる。弥生時代中期と推測される五社稲荷古墳(円墳)の上に本殿が建てられている。神社の南を走る国道151号の沿いに大きな赤鳥居があってすごく目立っている。
 神社の前の道路は車両通行止めになっていて、交通整理がなされていた。駐車場もいっぱいで、周囲の道路の路肩にも車がいっぱいだった。境内には出店も出ていて道挟んで隣の菟足神社と打って変わって賑やかだった。同じ市内に豊川稲荷もあるのに皆さんお稲荷さんが大好きな模様。


5)尾張大國霊神社

 尾張国の総社。国衙の近くにあったことから通称「国府宮(こうのみや)」と呼ばれる(むしろこっちの名前でしか聞かない)。2月に行われるはだか祭りで有名。
 名鉄国府宮駅から徒歩3分の位置にあるが、一の鳥居はずっと南にある。電車から一の鳥居が見えたのでわざわざそこまで歩いて行った。南東の方角には三菱電機のエレベーター試験塔ソラエ(173m)がニョキっと立っている。一の鳥居から参道という名の一般道を歩いて行くと、二の鳥居から境内になり、出店がたくさん出ていて賑わっていた。室町時代建造の楼門(重要文化財)をくぐると拝殿がある。手水舎も人がたかっていて空くまで時間がかかった。

 拝礼を済ませて出店でイカ焼きを買って神社を見て回りながら食べた後、おみくじを引きに行った。みくじ箱を振るとみくじ棒勢いよく2本出てきてしまったが、先に出た方ということになった。結果は小吉で、金運が悪い以外はだいたい努力すればなんとかなると書かれていた。印象に残ったのは「事業」の項目で「犠牲を払ってでも努力すべし」と記されていた。余談だが、イカ焼きのタレがおもいっきり左頬についていたことに駅に戻ってから気づいて恥ずかしい思いをした。


6)萱津神社

  • 祭神:鹿屋野比売神
  • 創祀:不明
  • 社格:旧村社(ただし、県社相当の扱いを受けていた)

 珍しい漬物の神社。8月の香の物祭には全国の漬物業者が参拝に来るらしい。社殿は東向き。本殿の背後には日本武尊が植えたと伝わる御神木「連理の榊(れんりのさかき)」と香の物殿がある。また、金色のカヤヌヒメ像が境内の隅に建てられている。

↑香の物殿


7)甚目寺漆部神社
甚目寺

 鎌倉時代建造の南大門や三重塔が目を引く寺院。本堂は割と新しい。本尊は尾張四観音の一つで、50年に一度開帳する秘仏。漆井神社は当院の鎮守神であったが、神仏分離令により分けられた。
 数は少ないが出店が出ていた。


【漆井神社】

 祭神の三見宿禰命は天火明命5世の孫で、漆部連(ぬりべのむらじ)らの祖。塗り物の神社である。社紋は太陰大極図。
 甚目寺と漆井神社の間にある案内板では「宿禰(宿祢)」が明らかに「宿称」となっていたがどちらが正しいのだろう?検索するとどちらでもヒットするみたい。


8)星宮社

 ここのHPによれば、この地に星が降り(隕石)、それを祀るために建てられた神社らしい。当社が鎮座する名古屋市南区星崎の地名もそのことに由来する。8世紀、13世紀にもこの地方に隕石が落ちたという言い伝えがあり、やたらと隕石の標的にされている土地。ちなみに本殿の裏には摂社の上知我麻神社と下知我麻神社が鎮座している。
 祭神の天津甕星神は、天津神にまつろわぬ神として日本書紀に登場する。金星の神格化であるとも言われている。


 愛知県で人気の初詣スポットは熱田神宮(約230万人・全国8位)*2豊川稲荷(約100万人・全国でもトップ20に入る)がツートップで、少し離されて真清田神社(尾張一宮)、大須観音津島神社、砥鹿神社(三河一宮)が続いてる感じだそうだ。
 人込みが得意じゃないのでそういう所には行かなかったが、五社稲荷社や国府宮は結構混んでいた。今年はパワースポット云々で神社やお寺がクローズアップされてたから初詣参拝客は増えたんじゃないだろうか。


PS.星宮社についての項目を追記(2011/03/28)。なぜ書き忘れたかは不明。春から始まる某アニメの登場人物を見て思い出しました^^;